お米に湧いた虫を丁寧に取り除き、いざ炊いてみたら、何とも言えないカビ臭いような、古米のような嫌な臭いがして、食べるのを断念した。そんな悲しい経験をしたことはないでしょうか。虫の姿は見えなくなっても、臭いだけが残ってしまうのはなぜなのでしょう。その原因は、主に二つ考えられます。第一の原因は、「虫の排泄物や死骸の臭い」です。虫が米びつの中で長期間活動していると、そのフンや死骸、脱皮殻などが大量に蓄積します。これらが米粒の表面に付着し、米に不快な臭いを移してしまうのです。特に、ノシメマダラメイガの幼虫は、糸を吐いて米を固めるため、その中でフンなどが凝縮され、強い臭いの元となります。第二の、そしてより深刻な原因が、「カビの発生」です。虫がお米に湧くと、彼らの活動によって米の温度や湿度が上昇します。また、米粒に穴を開けたり、傷をつけたりすることで、そこから湿気が入り込みやすくなります。こうした条件が、カビの繁殖にとって絶好の環境を作り出してしまうのです。お米に残る不快な臭いの多くは、実はこのカビが原因であることが多いのです。では、この嫌な臭いを取る方法はあるのでしょうか。残念ながら、一度染み付いてしまった強いカビ臭を完全に取り除くのは、非常に困難です。しかし、被害が軽微な場合は、いくつかの方法で臭いを和らげることができます。炊飯する際に、炊飯器に備長炭を一本入れて炊く方法は、炭の持つ吸着効果で臭いを軽減する効果が期待できます。また、お米一合に対して、小さじ一杯程度のお酒やみりん、あるいは昆布を一枚入れて炊くのも、臭いをマスキングし、風味を良くするのに役立ちます。しかし、これらの方法はあくまで気休め程度と考え、もし炊き上がったご飯から明らかにカビ臭さが感じられる場合は、健康のためにも食べるのは控えるべきです。
虫が湧いた米の臭いが取れない!その原因と対処法