庭先でスズメバチが一匹ウロウロしているのを見かけて以来、どうにかして寄せ付けない方法はないかと考えるようになりました。専門業者に頼むのが一番確実なのは分かっているけれど、まずは自分でできる対策から試してみたい。そんな思いで、市販されているスズメバチ用の忌避剤を使ってみることにしました。私が選んだのは、スプレータイプの忌避剤で、スズメバチが嫌がる成分が含まれており、巣作りを予防する効果があると謳われているものでした。説明書に従い、スズメバチが巣を作りそうな軒下や窓枠、換気口の周りなどに念入りにスプレーしました。薬剤特有の匂いは少し気になりましたが、これでスズメバチが近寄らなくなるなら、と期待を込めて散布しました。最初の数日間は、確かにスズメバチの姿を見かけなくなったような気がしました。「おお、これは効果があるかもしれない!」と少し安心したのですが、その安心感は長くは続きませんでした。一週間ほど経った頃、再び庭でスズメバチが飛んでいるのを目撃したのです。忌避剤を撒いた場所を避けているのか、それとも効果が薄れてしまったのか。がっかりしながら、再度スプレーを散布しました。その後も、定期的にスプレーを続けるようにしましたが、完全にスズメバチの姿を見なくなるということはありませんでした。どうやら、忌避剤の効果は限定的で、永続的なものではないようです。特に、雨が降ると薬剤が流れてしまい、効果が著しく低下することも実感しました。また、忌避剤はあくまで蜂を寄せ付けにくくするものであり、すでに作られ始めた巣を撤去したり、攻撃的な蜂を追い払ったりする効果は期待できません。今回の経験から学んだのは、忌避剤はスズメバチ対策の一つの補助的な手段であり、過度な期待は禁物だということです。巣作りをされやすい場所に予防的に散布しておくことには一定の効果があるかもしれませんが、それだけで万全とは言えません。もし頻繁にスズメバチを見かけるようになったり、巣らしきものを見つけたりした場合は、やはり早めに専門業者に相談するのが最も安全で確実な方法だと再認識しました。忌避剤は、あくまでプラスアルファの対策、あるいは一時的な対策として捉えるのが良さそうです。
試してみたスズメバチ忌避剤その効果と限界