「これってハサミムシ?でも何か違う…」そんな虫を見つけたとき、気になるのは「人間に害はあるのか?」「どうやって対処すればいいのか?」ということでしょう。ハサミムシに似ているとされる虫はいくつかいますが、種類によって性質や対処法は異なります。まず、本物のハサミムシですが、見た目は怖いものの、基本的におとなしい虫です。毒はなく、人を積極的に攻撃することもありません。お尻のハサミで挟まれることがあっても、皮膚を貫くほどの力はなく、痛みもほとんど感じない程度です。不快害虫ではありますが、直接的な健康被害はほぼないと考えてよいでしょう。家の中に入ってきた場合は、ティッシュなどで捕まえて外に逃がすか、殺虫剤で駆除します。次に、ハサミムシと間違えられやすいゲジ(ゲジゲジ)です。見た目は非常にグロテスクで、たくさんの脚で素早く動き回るため、多くの人に嫌われます。しかし、実はゴキブリなどの害虫を捕食してくれる益虫という側面もあります。毒は持っていますが非常に弱く、人を咬むことも稀で、咬まれたとしても軽い痛み程度です。家の中で見つけても、パニックにならず、ほうきとちりとりなどでそっと捕まえて外に逃がしてあげるのが良いでしょう。ヤスデもよく似ていると言われます。細長い体にたくさんの脚がありますが、動きは遅いです。ヤスデは毒を持たず、人を咬んだり刺したりすることはありません。ただし、危険を感じると体から臭いのある液体を出すことがあります。この液体が皮膚につくと刺激を感じることがあるので、素手で触らないようにしましょう。大量発生することがあり、家屋に侵入することもあるため、不快害虫として駆除の対象になることがあります。家の中に入ってきた場合は、掃除機で吸い取るか、ほうきで集めて外に出します。シミ(紙魚)は、本や衣類、壁紙などを食害する害虫です。人に直接的な害(咬む、刺すなど)はありませんが、家財に被害を与える可能性があります。見つけたら殺虫剤で駆除し、本棚やクローゼット周りの清掃や換気を心がけ、防虫剤を設置するなどの対策が必要です。このように、ハサミムシに似た虫でも、その種類によって害の有無や対処法は異なります。まずは落ち着いて虫を観察し、特徴から種類を推測することが、適切な対応への第一歩となります。