我が家のパントリー(食品庫)は、キッチンの奥まった場所にあり、普段あまり頻繁に出入りする場所ではありませんでした。缶詰やレトルト食品、乾麺、調味料のストックなどを保管していましたが、整理整頓が行き届いているとは言えない状態でした。そんなある日、パントリーの扉を開けると、数匹の小さな蛾が飛び出してきました。そして、棚の奥の方に目をやると、そこには信じられない光景が…!壁や棚板に、びっしりと小さな蛾が止まり、中には糸のようなものを吐いて塊になっているものまであります。おそらくノシメマダラメイガでしょう。床には、茶色っぽい粉のようなものや、小さなイモムシのような幼虫も散乱しています。完全に、食品害虫の巣窟と化していました。原因は明らかでした。数ヶ月前に購入し、開封したまま忘れていたナッツの袋と、賞味期限が切れて久しい乾麺。これらが主な発生源となり、パントリーという閉鎖的で暗い空間で、爆発的に繁殖してしまったのです。あまりの惨状に一瞬めまいを覚えましたが、気を取り直して駆除作業を開始しました。まず、マスクと手袋を装着し、パントリーの中の食品を全て外に出しました。被害を受けている食品はもちろん、その近くにあった未開封の食品も、念のため全て廃棄処分としました。次に、パントリー内部の徹底的な清掃です。棚板や壁、床に付着した蛾の成虫、幼虫、蛹、卵、そして糞や糸などを、掃除機で念入りに吸い取ります。特に、棚の隅や隙間は要注意です。掃除機で吸い取った後は、アルコール除菌スプレーを吹き付けた布で、内部全体を拭き上げました。最後に、仕上げとして、害虫駆除用の燻煙剤をパントリー内で使用し、扉を閉めて数時間放置しました。その後、十分に換気を行い、ようやく駆除作業は完了。パントリーは見違えるように綺麗になりましたが、失った食品の量と、駆除にかかった労力を考えると、大きな代償でした。この苦い経験から、食品庫の管理の重要性を痛感しました。食品は必ず密閉容器に入れ、賞味期限を定期的にチェックし、古いものは早めに消費または処分すること。そして、食品庫内も定期的に清掃・換気し、清潔な状態を保つこと。これを徹底しなければ、またいつ悪夢が繰り返されるか分かりません。皆さんの食品庫は大丈夫ですか?時々は奥までチェックすることをお勧めします。